大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和47(あ)1210 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人吉川孝三郎の上告趣意について。

所論は、単なる法令違反、事実誤認の主張であつて、いずれも上告適法の理由に

当たらない。

弁護人伊藤まゆの上告趣意第一の一について。

所論は、出入国管理令三九条、四三条所定の収容手続が司法官憲の令状なく身体

の拘束を定めているものとして憲法三三条違反をいうが、原判決及びその維持する

第一審判決の確定する事実によると、入国警備官の本件収容行為は、被収容者が同

令二四条二号所定の強制退去事由に該当する外国人として現認されている状況のも

とで、しかも、収容令書の発付をまつていては逃亡の虞があると信ずるに足りる相

当の理由があるものとして、執行されたものであつて、同令所定の収容が憲法三三

条にいう逮捕に当たるか否かは別として、現行犯逮捕又はこれに類するものとして、

司法官憲の令状を要しないことが明らかであるから、結局、所論は、被告人の本件

行為の違法性の判断に影響がない事項に関する違憲の主張に帰し、上告適法の理由

に当たらない。

所論のその余の違憲(三一条、三四条違反)をいう点は、同令所定の収容手続が

被収容者に弁護人依頼権を保障していないことを理由とするものであつて、入国警

備官の本件収容行為の適否の判断に影響がないから、結局、所論は、被告人の本件

行為の違法性の判断に影響がない事項に関する違憲の主張に帰し、上告適法の理由

に当たらない。

同第一の二、三について。

所論は、違憲(二二条違反)をいう点もあるが、その実質は、すべて単なる法令

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違反、事実誤認の主張であつて、いずれも上告適法の理由に当たらない。

よつて、刑訴法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、

主文のとおり決定する。

昭和四九年四月三〇日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 天 野 武 一

裁判官 関 根 小 郷

裁判官 坂 本 吉 勝

裁判官 江 里 口 清 雄

裁判官 高 辻 正 己

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